stei | Musician

東京を拠点に活動するミュージシャン。2018年にEP ”MYWET“をリリース、Adidasオフィシャルプレイリストに選出される。DJとしてRedBull Music FestivalをはじめEDC JAPAN, Ultra KOREAに出演。最近では、仮想世界配信シリーズ「AVYSS GAZE」を盟友CVNとともにスタートさせ、より注目を浴びる。また、今夏、新プロジェクトでのリリースを控えている。彼自身が作ったトラックを特別に使用した今回の映像は、マストチェック。

stei

Q:名前と、何やってる人か教えて

steiです。音楽やってます。

Q:音楽活動をはじめたきっかけは?

小さい頃から親の影響で音楽が好きで。親のお店にやしきたかじんが遊びに来たりして歌聞かせてもらったりしてた。

10代のときは歌ったりもしてたけど、しっくりこなくて。高校のときにパフォーマンスグループをやりはじめて発見があった。20代でもそのパフォーマンスを続けていく中で、活動が大きくなって色々な場所をまわって各地のお客さんや友達と関わって。色々な人の価値観に触れた。自分の中にあったぼやっとした表現したいことに手触りが出て、色がついていく感覚っていうか。チームの活動休止をきっかけに音楽でそれを表現したいと思って作り始めた。最近また友達と2人で新しい音楽を作り始めてて、また次のスタートって感じ。

oneseyes_stei.00_00_13_16.静止画010.jpg

Q:どのように作曲をはじめた?

最初に作った時は、そんとき持ってたMacBook Proかな。MacBook ProでLogic XっていうAppleの音楽制作ソフトを入れて、そこの中にあるもんだけで、作りはじめた。最初は好きなアーティストの曲を耳コピして、全く同じドラムパターンを打ち込んで、完コピできるまでやったりしてた。あとYouTubeでhow to make系の動画見てひたすら反復したり。最初って何をやったらいいかわからないから、パターンを頭と体に入れるためにも、最初の3ヶ月はずっとそういうことをやってた。

Q:曲を作り始めた頃はどんな感じだった?

作りはじめて1年半くらいは、ずっと家で作り続けてたからかなり鬱っぽくなった。パフォーマンスも全くしなくなって、ひたすら制作するだけでどこに発表するわけでもないから。最初は頭の中にあるイメージのものがなにも作れないけど、自分がやりたいことやから、やれるようにならないといけなくて。そうすると作ってばかりになるし、単純に人と会いたいっていう感情がなくなっていった。やっぱり誇れる物を手に入れるまで人と会うこと自体が結構億劫になるやん。やから、最初の方はずっと家にいて作ってたかな。

Q:人生のターニングポイントは?

今、生まれて初めてリアルタイムにターニングポイントを感じてる。この1年、大量の情報を摂取して、消化が追いつかないときもあって、それでも次々に表現したいことは出てくるし、とにかく走り続けてた。それが落ち着いて、人間関係や表現も、自分自身を整理することができて、今後どう行動していくかを見据えて毎日過ごせてる。世の中ももちろんそうだけど、自分にとって今、ターニングポイントだと思う。

oneseyes_stei.00_00_09_08.静止画009.jpg

Q:どんな失敗や挫折を経験した?

挫折とか失敗とかしすぎてて、どれのことを言えばいいかわからへん(笑)

Q:今の活動をしていて、不安に感じることはある?

今のところ感じたことはないんやけど、もう作れるもんがないなって思う時が1番怖くて、それを感じたくないって思ってる。作りたいっていう根本的な欲求とか表現するテーマが常にあって今やってるから。その源の感情っていうか、音楽に対してフレッシュじゃなくなったり、物事を見る目がフレッシュじゃ無くなることはすごい怖いし、そうならない生き方をしたいなと思う。

Q:いま、大切にしていることは?

ポジティブなこともネガティブなことも日々ある。とても辛いことがあったとして、その時は1人きりになった気分になんねん。でも割と誰かが思いもしいひんかった人とか、思ってた人やったりもするけど、助けてくれたりするし、そういう人を大事に生きていければいいかなと思う。そういう気持ちを忘れないでいれば、何かがあっても立ち上がれると思う。俺も、そこで感じた気持ちをまた表現して、誰かにとってのそういう役割を果たせたらいいな。そういうサイクルをまわすことを大切にしたい。

oneseyes_stei.00_00_24_03.静止画011.jpg

Q:楽曲制作の際、何を考えてる?

制作する前に景色をイメージしてる。その景色の中で鳴ってる音を考えるっていう作り方をすることが多いかな。どこかは覚えてないけど、なんかで見たことある景色とかを思い浮かべて、そこで鳴ってる音を作ってるみたいな。 

たとえば、霧がかった夜中の湖の淵に立っていて、後ろには木が生い茂ってる。目の前の湖に薄いピンク色の花びらが浮かんでいて、霧を裂くように月の光が花びらに射している景色を眺めてて。足で湖を弾くと波紋ができる。そのイメージやムードにどんな音楽が添えられるのか、みたいな。そのとき自分はどんな感情になって、それをどう表現するかって感じ。

最近友達と2人ではじめた制作も調子よくて。それって2人ともこの作り方に近い部分があって。それがはじめての体験でテンションあがったな、そういえば。

Model:stei

Videograph:YUKARI

Writing:Yuho Ogura

Previous
Previous

eucari| Editor・Photographer